市況研究社

トウモロコシ相場 2019年3月19日(火)

米中西部のベーシス水準はまだ強い。

 ロジスティクスの問題(Logistics Issues

本年(2019)2月28日~3月8日(金)の「日報」では、当社の立場と意見を次のように記しました。

当社では、これから3~8月について(ⅰ)米国のトウモロコシ輸出は減速するだろう(ⅱ)ブラジルの2期作トウモロコシは増産になり、ブラジル産トウモロコシの輸出が本格化するだろう(ⅲ)米国のエタノール生産は前年同期を下回って推移するだろう(ⅳ)6~8月は米国内の飼料需要に小麦が使われる可能性が増大するだろう、という見通しを描いています。

そういう先安観の見通しを描いたうえで、足もとの米国穀物市場については現物取引のベーシス水準が強いので、目先は<日柄をかけて検証する>つもりで臨んでいく方がよい。オマハ-カウンシルブラフスのベーシス水準はとても強い。これが3~6月に持続するのかどうか、物事が必要とする時間の進捗を見ながら確かめていく方がよいと考えています。

●米中西部のベーシス水準の強さ

当社では、シカゴ(CBOT)トウモロコシ先物を分析するとき「オマハ-カウンシルブラフス」のベーシス水準を感度のよい指標にしています。

(ⅰ)シカゴ(CBOT)先物がファンドの売りによって下げていても、米中西部供給地の「オマハ-カウンシルブラフス」のベーシス水準が上昇しているときは、シカゴ(CBOT)先物の下値は限定されています。ファンドの売りに追随することはできない。

(ⅱ)反対に、「オマハ-カウンシルブラフス」のベーシス水準が下落しているときは売りで行くことができる。シカゴ(CBOT)先物でファンドの買いが続き、相場が跳ね上げているときでも、「オマハ-カウンシルブラフス」のベーシス水準が低下しているなら、シカゴ(CBOT)先物の高値に持続力はないので<売り>を追求します。

「オマハ-カウンシルブラフス」のベーシス水準は本年(2019)3月、前年同期と比較してとても強い。

#2 黄トウモロコシ
      K=2019年5月限
日付    シカゴ基準限月 オマハ現物   ベーシス
3/15 2019  3.7150 K   3.62-3.70   -10K -2K unch-up 3
3/15 2019  3.7325 K   3.63-3.68   -10K -5K unch
3/14 2019  3.7025 K   3.60-3.65   -10K -5K unch
3/13 2019  3.6650 K   3.57-3.62   -10K -5K unch
3/12 2019  3.6575 K   3.56-3.61   -10K -5K unch-up 3
3/11 2019  3.6200 K   3.52-3.54   -10K -8K unch
3/08 2019  3.6425 K   3.54-3.56   -10K -8K up 2-unch
3/07 2019  3.6525 K   3.53-3.57   -12K -8K unch
3/06 2019  3.7250 K   3.61-3.65   -12K -8K up 5-unch
3/05 2019  3.7575 K   3.59-3.68   -17K -8K unch
3/04 2019  3.7475 K   3.58-3.67   -17K -8K unch

前年同期
      K=2018年5月限
日付    シカゴ基準限月 オマハ現物   ベーシス
3/29 2018  3.8775 K   3.65-3.66   -23K –22K up 1
3/28 2018  3.7350 K   3.50-3.51   -24K –23K unch
3/27 2018  3.7400 K   3.50-3.51   -24K –23K up 1
3/26 2018  3.7400 K   3.49-3.50   -25K –24K up 5-1
3/23 2018  3.7725 K   3.47-3.52   -30K –25K unch
3/22 2018  3.7600 K   3.46-3.51   -30K –25K unch
3/21 2018  3.7500 K   3.45-3.50   -30K –25K unch-up 2
3/20 2018  3.7450 K   3.45-3.48   -30K –27K unch
3/19 2018  3.7500 K   3.45-3.48   -30K –27K unch
3/16 2018  3.8275 K   3.53-3.56   -30K –27K unch-dn 1
3/15 2018  3.8675 K   3.57-3.61   -30K –26K dn 3-unch
3/14 2018  3.8875 K   3.62-3.63   -27K –26K up 1-unch
3/13 2018  3.9175 K   3.64-3.66   -28K –26K unch
3/12 2018  3.9075 K   3.63-3.65   -28K –26K unch-dn 2
3/09 2018  3.9050 K   3.63-3.67   -28K -24K unch
3/08 2018  3.9350 K   3.66-3.70   -28K -24K unch
3/07 2018  3.8725 K   3.59-3.63   -28K -24K unch
3/06 2018  3.8825 K   3.60-3.64   -28K -24K unch
3/05 2018  3.8725 K   3.59-3.63   -28K –24K unch-up 1

●河川の増水など

雨や雪、河川の増水や氾濫など、現物出荷や移送に問題が発生している可能性が高い。

3月18日(月)のニュース
https://www.agweb.com/article/catastrophic-flooding-in-the-plains/

3月13日(水)の画像
https://photos.google.com/share/AF1QipMcuqz0gR4Wx7cNkau2vgIpy0m3i-3Ih9fI4Vi5D1i9UR3OVmzBLS7lcKODTzQKdA/photo/AF1QipMyU140qj5rW-y64IUNPu34TR664IqIBXLJCvxN?key=QXZaeUVDV1VuNzNzM3ZjTGdjU2tsZ1BYZ2ZtT0xB


●必要とする時間

当社では、例年7月限の受渡通知(6月末)に向けて建玉整理が進むので、それに焦点を合わせながら、売りの展望を切り拓いていければよいと考えています。

ブラジル国家食糧供給公社(CONAB)が発表した生産予想によれば、2期作トウモロコシの作況は良好です。

米国のトウモロコシ輸出は、予想通り、失速しています。

米国エタノール生産も前年割れで推移しています。

ただ、足もとでは、米中西部の供給地で天候悪、河川の増水や氾濫、気温の低さなどが下値をサポートしているので、時間の進捗を待つ必要があると思います。種もまいていないうちから先を急ぐことはできません。

一般的に言って、3月から4月は必要な時間をかけながら進むときです。3月20日を過ぎると、米国中西部でも春を意識するようになります。ミシシッピ水系の河川の増水やバージ輸送の状況が気になりますが、6月に向けて改善されるという見通しで臨んでいきたいと思います。

本年の作付けまで、まだ相当な時間があります。天候と作付けに問題がなければ6月は建玉整理になるので、それに焦点を合わせて売りの展望を切り拓いて行ければOKです。

輸出の失速

2月28日~3月8日(金)の「日報」で、当社の立場と意見を次のように記しました。

当社では、これから3~8月について、(ⅰ)米国のトウモロコシ輸出は減速するだろう(ⅱ)ブラジルの2期作トウモロコシは増産になり、ブラジル産トウモロコシの輸出が本格化するだろう(ⅲ)米国のエタノール生産は前年同期を下回って推移するだろう(ⅳ)6~8月は米国内の飼料需要に小麦が使われる可能性が増大するだろう、という見通しを描いています。

そういう先安観の見通しを描いたうえで、足もとの米国穀物市場については現物取引のベーシス水準が強いので、目先は<日柄をかけて検証する>つもりで臨んでいく方がよい。オマハ-カウンシルブラフスのベーシス水準はとても強い。これが3~6月に持続するのかどうか、物事が必要とする時間の進捗を見ながら確かめていく方がよいと考えています。

それぞれの物事には、それぞれ必要とする時間があります。

●米国農産物の輸出検量

米国のトウモロコシ輸出は「昨年9~11月期」は多かったが、それ以降は鈍化している。

当社では3~8月の米国トウモロコシ輸出は前年実績を下回ると予想しています。

米国主要農産物の輸出検量を下に記します。

Grains Inspected For Export
Reported in Week Ending MAR 14, 2019

単位:メトリック・トン
              前週   前年同期    今年度   前年度
GRAIN  03/14/2019  03/07/2019  03/15/2018     累計    累計
CORN    795,241   803,351  1,439,155  27,396,964 21,793,321
SORGHUM   25,064    64,110   252,524    974,198  3,534,319
SOYBEANS  841,888   887,760   500,452  27,688,349 40,230,755
WHEAT   353,727   611,955   444,806  17,975,835 19,156,627

Grains Inspected For Export
Reported in Week Ending MAR 07, 2019

単位:メトリック・トン
              前週   前年同期    今年度   前年度
GRAIN  03/07/2019  02/28/2019  03/08/2018     累計    累計
CORN    765,618   865,617  1,377,244  26,563,990 20,354,166
SORGHUM   63,583    58,736   194,539    948,607  3,281,795
SOYBEANS  874,363   848,357   930,222  26,832,281 39,730,303
WHEAT   592,001   488,829   428,815  17,602,154 18,711,821

Grains Inspected For Export
Reported in Week Ending Feb 28, 2019

単位:メトリック・トン
              前週   前年同期    今年度   前年度
GRAIN  02/28/2019  02/21/2019  03/01/2018     累計    累計
CORN    865,617   761,656   980,045  25,798,127 18,976,922
SORGHUM   58,688    27,271   338,234    884,976  3,087,256
SOYBEANS  843,925  1,307,849  1,018,356  25,952,825 38,800,081
WHEAT   440,314   767,570   400,937  16,961,638 18,283,006

Grains Inspected For Export
Reported in Week Ending Feb 21, 2019

単位:メトリック・トン
              前週   前年同期    今年度   前年度
GRAIN  02/21/2019  02/14/2019  02/22/2018     累計    累計
CORN    751,278   941,811  1,316,368  24,921,716 17,996,877
SORGHUM   27,271   118,255    60,466    826,288  2,749,022
SOYBEANS 1,307,350  1,083,200   767,692  25,036,623 37,781,725
WHEAT   693,964   363,523   313,862  16,447,718 17,882,069