市況研究社

原油相場 米連邦準備制度理事会の金融政策

更新日: 2020年12月15日(火)

12月15-16日は米連邦公開市場委員会(FOMC)。市場人気はすでに、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和を期待し、米金利低下=米ドル安、じゃぶじゃぶのマネー・サプライで米株高等の資産価格上昇をサポートすると思惑してきた。

資産価格上昇と金融政策について、米連邦準備制度理事(FRB)の伝統的な考え方は以下の3点に要約される。
(1)資産価格は経済活動や物価に大きな影響を与える重要な変数のひとつである。従って、金融政策の運営にあたっては、資産価格の上昇がマクロの経済変数に与える影響を予測し、影響を与えると判断する限りにおいて引き締めを行う必要はあるが、資産価格を金融政策の目標にすることは適当でない。金融政策の目標は物価の安定であり、資産価格の安定ではない。
(2)資産価格の上昇がバブルであるかどうかは事後的にしかわからない。資産価格は市場参加者の無数の知恵を反映して形成されており、中央銀行が市場参加者よりも優れた判断能力を有しているとは考えられない。仮にそうした判断能力を有していたとしても、バブルを潰すためには極めて大幅な短期金利の引き上げが必要になるが、必要とされる金利引き上げ幅がいくらであるかは事前にはわからない。また、投資家の資産価格上昇の予想が反転した場合は、それ自体として景気に対し大きな抑制効果を発揮することになるが、大幅な金利の引き上げはそうした予想の修正と相俟って実体経済活動に壊滅的な影響を与える。従って、資産価格の上昇に対して短期金利の引き上げで対応することは不適当である。
(3)バブルの発生の危険に対して公的当局が対応するとすれば、その手段は金融政策ではなく、銀行監督等のプルーデンス政策である。

現在の米国は国をあげて市場人気をサポートしているように見える。米FRBの伝統的な金融政策運営では、資産価格の上昇などに目を向けることよりも「今は景気後退を食い止める方が重要」と判断しているようなので、株や債券、為替、そして原油の思惑人気もそれに追従する。新型コロナに対しても状況が悪ければ悪いほど、これまでの流れを断ち切り、物事を一変させる「ゲームチェンジャー」としての思惑が「ワクチン」に上乗せされている。

われわれの場合は、資産価格上昇と金融不均衡に注意を向ける。

為替(ドル円)

当社では、為替レート変動の重要な要因は内外金利差、さらにはそれを左右する先行きの金融政策スタンスの差と考えています。米国の金融政策運営と通貨政策は危機に際してプロアクティブ、金融緩和を継続し、低金利=米ドル安を追求している。

本日12月15日(火)の為替は、昨日14日(月)と同じく「1ドル=104.25-104.00-103.75円」を想定します。

Daily Treasury Yield Curve Rates(米財務省)
       1mo 3mo 6mo 1yr 2yr 3yr 5yr 7yr 10yr 20yr 30yr
12/14(20) 0.07 0.09 0.08 0.10 0.13 0.17 0.37 0.63 0.90 1.43 1.63
12/11(20) 0.08 0.08 0.08 0.10 0.11 0.18 0.37 0.63 0.90 1.42 1.63
12/10(20) 0.07 0.08 0.09 0.10 0.14 0.20 0.39 0.65 0.92 1.44 1.65
12/09(20) 0.07 0.08 0.09 0.10 0.16 0.21 0.41 0.68 0.95 1.48 1.69
12/08(20) 0.08 0.09 0.09 0.10 0.14 0.20 0.39 0.65 0.92 1.46 1.67
12/07(20) 0.09 0.08 0.10 0.10 0.14 0.20 0.40 0.67 0.94 1.49 1.69
12/04(20) 0.07 0.09 0.10 0.11 0.16 0.21 0.42 0.70 0.97 1.53 1.73
12/03(20) 0.08 0.08 0.09 0.10 0.16 0.21 0.40 0.67 0.92 1.46 1.67
12/02(20) 0.07 0.09 0.10 0.11 0.16 0.22 0.42 0.69 0.95 1.50 1.70
12/01(20) 0.07 0.09 0.10 0.12 0.17 0.22 0.42 0.68 0.92 1.46 1.66

中東原油(プラッツ・ドバイ原油)

為替は「1ドル=104.25-104.00-103.75円」あたり。
本日12月15日(火)のプラッツ・ドバイ原油の想定値
限月         想定価格  1ドル=104.00円で換算
ドバイ原油12月限   50.00ドル   省略
ドバイ原油01月限   49.60ドル   32,440円   +120円高
ドバイ原油02月限   49.30ドル   32,250円   +100円高
ドバイ原油03月限   49.18ドル   32,170円    +80円高
ドバイ原油04月限   49.13ドル   32,140円   +140円高
ドバイ原油05月限   49.08ドル   32,100円   +140円高